『奇想遺産―世界のふしぎ建築物語 』
トマソン系のへんてこ建築がたくさん載ってるのかと思ったらわりと真面目な建築の本だった。現代建築もたくさんあって、パリで紹介されていたものはわたしが訪れた1993年にはないものばかりだった。フランスは田舎がおもしろそう。フェルディナン・シュベルというふつうの郵便配達のおじさんがひとりで石を積み上げてつくったミニ・アンコールワットとか、コルビジェのロンシャン礼拝堂、ケルトの聖地の岩の上にたったキリスト教会のル・ピュイ=アン=ブレ。モスクワのワシリー聖堂とキージ島の教会(これは木造らしい)みたいなタマネギ系建築もまとめて見てみたいな。一番見てみたいのはマリ共和国のジェンネの泥の大モスク。角がなくてまるっこくて継ぎ目がない。どうやってあれを維持してるのかすごく不思議。
こうしてみると宗教の施設ってやっぱりなにか奇をてらっている。ミニマムさでもゴージャスさでもextreamなものにみんなありがたみを感じるのだろうか。