exlibris

Whatever you do, Whatever you say, Yeah I know it's alright

2013-01-01から1年間の記事一覧

『ブエノスアイレス食堂』

最近はアマゾンで検索して図書館で予約してばかりだったけど、久々に書架をうろうろして見つけた本。ただし、陽気な南米のレストランの話かと思っていたらカニバリズムの暗黒小説だった。冒頭でクンデラが引用されてるところで気づけよという話だけど。でも…

『少し不思議。』

デイリーポータルZの書き出し小説大賞が好きで手に取ったけど、正直何も感じなかった。十代のころは間違いなくサブカル少女だったけど30年近くたってわたしはサブカルにはついていけてないことがよくわかった。 この曲とちょっと関係がある。『電気グルーヴ…

『Made by Hand ―ポンコツDIYで自分を取り戻す』

ニワトリの章と子供の教育の章がすごくよかった。失敗することにビビりすぎるな、ってメッセージが重要。わたしの父は庭に小屋たてたり、母はチラシ紙でさえ細く撚ってかご編んだりするmakersだった。 図工の時間で大きな木のスプーン作ったとき買ってもらっ…

『ひとりの体で』

このところLGBTのことやエイズのことをニュースで聞いたりする機会が多かったのでタイムリーだった。シェークスピアとかよくわからないし上巻は退屈だったけど下巻の「エピローグの世界」からはすごい勢いで展開して、最後の10ページくらいでハッピーエンデ…

『短くて恐ろしいフィルの時代』

絵はないけど絵本みたいな、最初はエドワード・ゴーリーみたいな感じかと思って読んでいたけど、途中からは、小説を書く学校とかワークショップとかで取り上げられそうなテーマ、構成なのかしら、と思いながら読んだ。こっちはソーンダーズ、もうひとつ翻訳…

『ここは退屈迎えに来て 』

同世代よりちょっと下の、地方とまではいわなくても郊外の共学育ちなら、この小説の雰囲気はヒリヒリするほどわかるのではないかと思う。この小説のせいなのかどうかは知らないけど、イオンモールと地方の商店街の衰退がネット上でトピックになっている。ふ…

『ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方 』

著者の伊藤さんが津田さんのラジオにゲストで出たのを聞いてひきこまれて読んでみた。 以前にwordpressのカスタマイズやるweb制作を会社の仕事とは別でやったことあるけど、あれはキツかった。PG自体は全然問題ないんだけど、お客さんと話するのが苦痛で仕方…

『不格好経営―チームDeNAの挑戦』

同じ時代にITやらwebサービスやらに関わっていたのに、ほんとうに最近までこの会社のことなんて知らなかったのが不思議ではある。35歳過ぎてからでも情熱をもって仕事に取り組めば、こんなうらやましい青春の二頁目を過ごせたのかもしれない、と自分を振り返…

『想像力なき日本ーアートの現場で蘇る「覚悟」と「継続」』

村上隆は1000年残る作品を作りたくて、そういう作品を作るためにひとりではできないので若い人たちを組織化してカイカイキキをやってて、結果ひとを育てることになってて、そこに業界を背負ってたつようなひとだから使命みたいなものも感じている、というこ…

『知の逆転』

ジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』をずっと読みたいと思ってるのだけどハードル高かったのでこちらを手に取った。すごいひとばっかりなんだろうけど、一番しっくりきたのはakamaiのトム・レイトンの話だった。それぞれのひとに宗教観と推薦図書を…

『フリーズする脳』

ストレスにさらされると、頭は逃げろと指示を出すことになれすぎてる気がしなくもない。うちはテレビないけど結果インターネット見て思考停止してるのは同じことなんだとはうすうす気づいていた。短期記憶を使う、緊張するひとと話す、長い文章を意識しなが…

『小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則』

わたしはこういう翻訳っぽい文章がわりと好きなのでまったく気にならないけど、最初読みづいらいと思うひとはいるかもしれない。目次からして素敵である。とくに「生産性」「競争相手」「ダメージコントロール」「文化」、よく言われてることではあるけれど…

『モノを捨てよ世界へ出よう』

パラパラと20分程度で読めてしまう本。江戸末期の志士の言葉の引用してみたり、各都市の簡単な情報とか、最後の留学先一覧とか、誰に向けて書いてるのかイマイチよくわからない本だった。ポルシェやレアなスニーカーやレコード処分するのに半年かけてたひと…

『フォントのふしぎ ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?』

わたしはフォントにある程度こだわるタイプで、今使ってるPCもほんとは見た目がきれいだからmac使いたいけど値段が高いからubuntu使ってる。windowsもmeiryo出てから全部それにしてるけど、デスクトップとかOSレベル?ではmeiryoにならないからやっぱり嫌い…

『エロティシズム』

検索するとバタイユのが先に出てくるみたいですが、これは1991年にイタリアの社会学者が書いた本のようです。でも学術的というわけでもなくたいへん読みやすい本でした。 一貫した主旨としては、女のエロティシズムは継続性、一緒にいたいという願望。一…

『移住・移民の世界地図』

小学校のときの社会科の副教材みたいに写真やグラフがいっぱいで楽しい本だった。 いわゆる民族大移動みたいなのだけじゃなく、高額所得者や定年退職者の移住についての資料もあってわかりやすい。 移住・移民の世界地図

『奪い尽くされ、焼き尽くされ』

12月からひとつひとつわりと丁寧に読んでお正月に読み終えた本。 カーヴァーより冷酷ででもほんと切り取り方が鮮やかで驚く。日本人でこういう短編作家っているだろうか?長編書いてるというのも楽しみ。 奪い尽くされ、焼き尽くされ