exlibris

Whatever you do, Whatever you say, Yeah I know it's alright

2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

若かった日々

マガジンハウス レベッカ・ブラウン 柴田 元幸 (訳) 最後のページに、小学6年生のとき、父と出かけた最後の記憶の、わたしたちが釣りをしている写真が挟まっているのではないかと怯えながら読んだ。 原題は"The end of youth"。 レベッカ・ブラウンの写真を…

安南

集英社 クリストフ・バタイユ(著) 辻 邦生(訳) 今年一番のヒットです。何年かしたら、マイベスト5に入るかも。 キリスト教のことも、フランスとベトナムの歴史もほとんど知らないけど、簡潔なのに、豊かな(こう書くとわたしの表現の貧相さが明らかだけど…

肉体の悪魔

新潮文庫 ラディゲ(著) 新庄嘉章(訳) 新訳も出ている模様なので、もっと古臭い訳なのかと思っていたら読みやすかった。 何の情景描写もない少年の独白が、甘ったるくて残酷なのを「ふーん」と眺めるつもりだったのに、少年はわたしで、マルトもわたしで…

無限論の教室

講談社現代新書 野矢茂樹 むずかしいけど、面白かった。 最後は小説読んでるみたいにドキドキした。なにかひっかかっるな、と思ったら、ヴィトゲンシュタイン。 0/1の直線を理解するためにもう何度か読むことになりそう。