exlibris

Whatever you do, Whatever you say, Yeah I know it's alright

『年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学』

  • 高技能労働者と低技能労働者は補完的な関係にあり、高技能の働き手が増えると低技能の生産性も上がる。教育レベルの高い同僚と働くと高い技能を持たないひとの生産性も向上する。
  • 教育レベルの高い働き手がいると、企業は新しい高度なテクノロジーを導入しやすくなる。
  • 都市の人的資本のレベルが全般的に高まると「人的資本の外部性」が生まれる。人的交流がさかんになると知識の伝播が促進される。知識の伝播は経済成長を牽引する重要なエンジンとなる。
  • 日本では法的、文化的、言語的障壁により外国からの人的資本の流入が妨げられてきた。その結果、いくつかのハイテク産業でトップの座から滑り落ちてしまった。
  • 経済のグローバル化が進むと同時に、ローカル化も進んでいる。インターネットが普及しても、才能あるひとが直接触れ合うことによってイノベーションが起きるという傾向は、大きく変わっていない。

日本でも地域格差や地方の自治体消滅なんて問題があるけど、なんかヒントがこの本にある気がする。もっと小さいレベルで会社ひとつとっても同じなんだろうと思う。

『年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学』

『スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方』

3坪で暮らせる自信はあるが、セルフビルド、日本の湿気、犯罪や盗難などの危険、というやっかいさはある。本のなかにあるようなスモールハウスビレッジみたいなものがあればいいのになぁ。 寝太郎さんのブログはほとんど全部読んだ。生きにくいことには共感するけど、ほんとにあの生活やれるのは気力が必要だよな。ナリワイ、made by hand, スエロ、こういう本読みたくなるのってやっぱり今の仕事=生活に疑問を抱いてるからなんだろうけどなかなか実践はできない。ただ環境やエネルギー問題に大声だしたりデモしたりするなら、こういう生活を生きることのほうがマシだとは思う。

『スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方』

『ピエール瀧の23区23時』

いまではディズニーで声優やったりNHKの連ドラや大河ドラマでる俳優だけど、地井武夫さんみたいなこともやってるなんて知らなかったよ。今年で電気グルーヴ25周年、world happinessで見れてよかった!腹出ても、もし禿げてもカッコいいおっさんのひとりだ。

 『ピエール瀧の23区23時』

『スエロは洞窟で暮らすことにした』

原題はthe man who quit moneyなのにパウロ・コエーリョの小説みたいな邦題になってしまっててとても残念。マークボイルの『ぼくはお金を使わずに生きることにした』も読んだ記憶があるのだけど、あの本はマークがサバイバルを楽しみながら書いた自著だった気がする。そに対してこの本は、もともと信仰心の強い家族のもとで暮らしていたり、鬱だったり、ゲイだったり、自殺未遂を起こすほどに苦労しながらも、スエロが穏やかにお金を使わずに暮らすようになるまでのポタージュなのだと思う。もう五十代半ばのスエロに最後にどんな風に死んでいくのかを尋ねていない点が物足りなかった。 この冬に行ったボルダーは1980年代ニューエイジの都だったと書いてあった。たしかにデンバーとは違った西海岸のような雰囲気を感じる場所だった。ユタ、コロラド、アリゾナ、ニューメキシコの砂漠地帯に行ってみたい。
『スエロは洞窟で暮らすことにした』

『ぼくがジョブズに教えたこと――「才能」が集まる会社をつくる51条』

似たような本ばかり読んでいる気がしますが図書館でずっと予約待ちだったのがようやく回ってきたりしてるだけなんです。既に知ってるエピソード満載だったのだけど、もしかしたら先週読んだ『君に友だちはいらない』にもアタリの話が載っていたのだったっけ?ジョブズに教えたこと、というのはジョブズが質問してきたり要求してきたりしたことの答えみたいで、それによって著者が学んだということなんだろうか。
『ぼくがジョブズに教えたこと――「才能」が集まる会社をつくる51条』

『君に友だちはいらない』

友だちの話をしてるわけではなく、チームアプローチの話をしているビジネス書らしいけど、自分で仲間を集めて起業するならともかく、普通に会社にいたら上司も同僚も選べないわけで、そのなかで自分がどう振る舞うかについては考えさせられるものの、合理的なひとばかりの集団の性能や実績が必ずしもよいとは限らないのではないか、と社会人20年くらいになると思ったりしました。わたしは非合理的なことについて仕事では文句ばかり言ってるけど、ほかのひとはその非合理こそが仕事だと思っているようなふしがあります。7人の侍は見たことないので見ようと思います
『君に友だちはいらない』

『共感する女脳、システム化する男脳』

いろいろ衝撃的だった。文化的社会的性差以外に、生物学的に性差があるなんて。
巻末にあるEQSQテストでは、わたしは共感力がかなり低めでシステム化力は日本人男性の平均のちょい上くらいだった。小さな子供だったころ、友達と人形遊びをしていても、どちらかというと建築家やインテリアデザイナーのように箱を作り上げることが好きで、そのあとのロールプレイにはあまり関心がなかった記憶もある。中学生くらいになると、父からは数学や物理を勉強しろと、から母親にはひとにもっとやさしくしなさいと言われ続けていた。しかし数学はできないまま文系卒だし(でもなんとかシステム化することを仕事にしてる)、でも男脳に強くあらわれるといわれる組織をコントロールすることにはまったく関心がない。そして子供のころから物語を読むのが好きなのに、無駄なおしゃべりが苦手で、誰とでも軽口を叩いてコミュニケーションするひとたちにあたふたしてしまう。
人差し指より薬指が長いひとはいわゆるシステム脳だ、なんて血液型占いくらい信憑性のない話だと思っていたら胎児のときのホルモンの浴び方で指の長さに傾向があって男性は薬指のほうが長いらしい。と思って自分の手をみるとやっぱり薬指が長い。っていうか、人差し指のほうが長いひとなんているの?って思ったくらいだ。
システム化が極端に強く出る傾向にあるひと(自閉症アスペルガーがそうらしい)でも社会性は要求されるのに対し、共感力が極めて高くシステム化力が低いひとというのは社会的に生きにくいことは少ないので病例としてないという。しかもこのS(システム化力)とE(共感力)はゼロサム傾向にあるらしい。
どおりでいろいろ生きにくいわけだな、と思う。そしてセクシャルマイノリティのひとに強いシンパシーを覚える。こんな自分だから偏見は少ないほうだと思っていたけど、システム化傾向が強くでると他人のことを受け入れないというのも極端な男脳の傾向らしいので気をつけていかなければならない。
なぜこの本を読んだかというと、勉強会でディスカッションをリードする役を引き受けたためです。「男脳と女脳」という議題でシステム屋ばかりで話し合います。緊張するけどちょっと楽しみではある。
『共感する女脳、システム化する男脳』