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exlibris

Whatever you do, Whatever you say, Yeah I know it's alright

『インテリジェンス 武器なき戦争』

ほめ殺し合いの対談ってところは最後まで気に入らなかったけど、手嶋氏、佐藤氏の書いた小説だったらおもしろいだろうな、と思う。いくつかの抜粋。

米国にも、それ(ヒューミント)をやる技術と能力はあるんです。しかし「やることが許されない」というのが実態ではないでしょうか。開かれた社会を標榜している国ですし、メディアの監視も厳しいですからね。英国に比べても民主主義のハードルが高いので、あまり「汚い」ことはできないんですよ。(中略)しかしアメリカ人というのは、病的なほど嘘がつけないんですね。嘘に基づいた行動をとってはいけないということが、DNAに刷り込まれている。

「勝った者は決して白い歯を見せてはいけない。なぜならば、相手側が譲りすぎたことに気づき、交渉に禍根を残すからだ」。これは欧州に伝わる格言です。

外交というのは「薄っぺらい理論」が重要だと思います。(中略)そこに歴史問題などを絡めると複雑になりすぎるんです。だから薄っぺらい理論で土俵を制限し、勝てる状況を作って対応すればいいのに、日本外交は何もしない。上海の総領事館員が中国当局から脅迫されて自殺したなら官邸に報告して然るべきなのに、それもしない。中国と事を構えるのがイヤだからです。

外務省の構造的な問題として、多くの課長レベルの外交官は語学力が基準に達しておらず、サブスタンス(外交の実質的内容に関する知識)や交渉力も弱い状況になっている。日本の官僚機構で政策策定の要となるのは課長です。要するに、外務省の骨格自体が弱くなっているんです。

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