exlibris

Whatever you do, Whatever you say, Yeah I know it's alright

ヘンリー・ダーガー

ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で 美術手帖 2007年 05月号

ダーガーのおっちゃんが裸の少女たちを(内臓が丸出しで殺されてたりしても)描くことで性的に満足してたとしても全然わたしは問題ないのだけど(ここまで表現できれば立派な芸術だ)、美術手帖立ち読みしてて、やっぱりロリータエログロ事情(そっち系はどうも苦手)とかに照らし合わせて解説されちゃうとげんなりしちゃう。読む前は純粋に絵を楽しみに原美術館も行きたかったけど、どうだろ。

ダーガーは大人になんかなりたくない、というひとだったという。少年はどうだかよくわからないけど、いま少女でいるっていうのはとても危ういような気がする。彼女たちそれぞれが誰かに見守られていてほしいと思う。一昔前にわたしも少女だったんだけど、いつの間にか大した危険もなく大人になった。脱皮みたいなドラスティックな転換があったのかというとそうではないような気がする。処女イコール少女というように考えていないけど、ヒロスエのメディア露出方法にはちょっと首をかしげたくなる。たとえば先日亡くなった岸田今日子さんの中に少女性(?)みたいなものが見えたときのほうがドキっとするような、そういう意味で。