『新教養主義宣言』
晶文社 山形 浩生
バロウズの翻訳をやってる人として知っていたけど『伽藍とバザール』もこの人の訳だった。
90年代後半の文章をまとめたもので、やっぱりインターネット以前(まだパソコン通信とか言ってたころ)、9.11以前のこの手の文章は読んでもどうかと思っていたけど、意外と読めた。もちろん全部わかったわけではないけど、きっとわたしみたいな「無教養」な人をターゲットにしてこの本を書いたのだろうな、と思う。
それでも「プロジェクト杉田玄白」はブンガク好きなソフトウェアエンジニアにとってはかなりぐっときます。
読みかけの『ヴァインランド』、あれはやっぱり読み終えないと。あれはピンチョン作品とはまったく違うもので(もちろんそんな匂いがしたのであれを読み始めたわけだけど)、ピンチョンと山形さんのエピソードはかなり面白かった。