緑の資本論
集英社 中沢 新一
藤沢アースダイバーGen氏の影響で、なにか新しい中沢新一を読もう、と思って借りてきました。
「圧倒的な非対称」では宮沢賢治や北方民話をテキストに、狂牛病を自然(動物)のテロとして展開していく。言葉は難しくないし、北方民話もとても興味深く、一番理解できた。
ひとつ飛んで、「シュトックハウゼン事件」では、日本ではよくあるジャーナリズムの餌食の話だと思う。石原慎太郎(この人は政治家だけど、芸術家でもあるんだよね)の発言の一部を祭りたてるニュースも同じことじゃない?と思った。
タイトルの「緑の資本論」は正直に言って理解できませんでした。ただ、利子はお金の自己増殖で、一神教は自己増殖するモノを警戒してるっていうことと、イスラムの教えは利子を禁じるけど、キリスト教は13世紀に資本主義を認めざるをえなかった、ということだけ、覚えている。難しいなぁ。
中沢新一の「リアルであること」に書いてあった、「詩ではなく律法を」というフレーズをココロに、この7,8年やってきたのですが、今日、読めもしない原文が横に書いてあるという理由で「フランス名詩選」なんて本を借りてきてしまった。