exlibris

Whatever you do, Whatever you say, Yeah I know it's alright

オウエンのために祈りを

新潮社  ジョン・アーヴィング, 中野圭二 (訳)

キリスト教の知識とか、宗教やその他のものへの信仰などがあれば、もっと強く共感できたり、この小説のテーマが捉えやすいのかもしれない。

残念ながらわたしはどちらも持ち合わせていなくて、他のアーヴィングの作品ほどは入り込めなかった。

だけど、(もちろん翻訳でしかわからないのだけど)美しい表現や、意味深いセンテンスをどこかにメモしておきたい、と思ったのは一度や二度ではなかったし、またいつか読み直す日が来るだろうと思う。

ホテル・ニューハンプシャー」の「グレート ギャツビー」のように、この本の中にもいくつかの作品がでてくる。それらももちろん読んでみたいけれど、やはりディケンズを読まなければ、と思った。

ディケンズは「クリスマス・カロル」とイギリスのどんよりした曇り空のイメージから、わたしにとっては冬の作家なので、秋くらいから「デイビット・コパーフィールド」(岩波文庫から新しく出ている女の人が訳してるやつ、あれは読みやすそう)から読み始めたい。