ヴァインランド
新潮社 トマス・ピンチョン, 佐藤良明 (訳)
初ピンチョンは380ページで挫折。
DLの日本での少女時代のあたりはぐいぐい読ませるし、「なんでこれ映画化されないの?」と思ったけど、フレネシの学生運動とかは、やはり時代背景やなんかがわからないとついていくのが難しい。
佐藤良明の訳はそれほど悪くないと思うのだけど、注釈はうんざりする。
まぁ、今の気分の問題もあるだろうから、またいつか挑戦しよう。
「V.」は学生の頃から読んでみたい!と思っているのだけど、読めるようになる日は来るのだろうか・・・。
一緒に図書館で借りたアーヴィングのオウエン・ミーニーもあまりすすまない。今回は読み終えることができないかもしれない。でもこんな文章が書けたらすてきだな、と思ったので引用しておく。
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今日、一九八七年一月三十日、トロントでは雪が降っている。犬の意見によれば、トロントは雪が降ると見違えるようになる。雪が降っているとき、犬を散歩に連れ出すのは楽しい。犬の熱狂ぶりが人にも伝染するからだ。
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この日、1987年1月30日のことを、わたしは覚えている。前日は、14歳の誕生日で、いろんなことを一人で考えたからだ。
そのとき、これから先もわたしはきっとこんな風なんだろう、と気落ちしながら思った。そして、今にいたるまで、何度も感じたことだけど、わたしはその時とあまり変わってないような気がする。